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中学受験はいつから準備を始める?受験のメリットとデメリット
更新日:2024/11/20 公開日:2020/03/17
中学受験を前向きに考えている人でも、対策を始める適切な時期を知らないケースは珍しくありません。本当にチャレンジするなら、受験をするメリットやデメリットをはじめとして、正確な情報を把握しておくことは非常に重要です。今回は中学受験に役立つ情報として、必要な準備期間や塾を選択するポイントなどを詳しく紹介していきます。
1.中学受験の準備を始めるのはいつから
中学受験の準備を早く始めたほうが良いと感じる人もいれば、あまり急ぐのも良くないと思う人もいるでしょう。ここでは、開始の時期を検討する際に知っておいたほうが良いポイントなどを紹介します。
1-1.一般的には小4くらいから
4年生が中学受験の準備を始める一般的なタイミングとなっています。この傾向に大きく関係しているのが塾のカリキュラムです。中学受験の勉強は塾に通って行うのが定番であり、多くの塾は4~6年生の3年間でカリキュラムが完了するようにスケジュールを組んでいます。ですから、4年生から通い始めれば、中学受験に必要な内容を欠かすことなく、網羅的にしっかりと学んでいけるのです。もちろん、5年生以降にスタートしてもさかのぼって学習できますが、遅くなった分だけペースを上げて詰め込んでいくことになります。急いで知識を習得するとうまく定着せず、学力が低下しやすいので注意しなければなりません。
また、志望校によっては、早くスタートしておくことが非常に重要なポイントになります。6年生の夏ごろまでに小学校の学習内容をすべて終え、そこからレベルの高い受験対策に移らなければならないケースもあるからです。
1-2.志望校の難易度によるので正解はない
一般的な準備の開始時期は4年生ですが、万人に最適というわけではないので気を付けましょう。3年間しっかり受験勉強をしたからといって、必ずしも合格できるとは限りません。反対に、5年生以降で始めた場合でも成功する可能性は十分あります。たとえば、6年生になってから中学受験を目指し、個別指導塾に通って合格を勝ち取ったというパターンもあるのです。先生と相談しながら受験までのスケジュールを考え、それに沿った指導をマンツーマンで受けたことがポイントでした。
この他にもいろいろなパターンがありますし、志望校の難易度によって必要な時間も異なるので、準備をいつ始めるのが正解か一概にはいえません。もちろん、家庭や子どもの状況によっても、受験勉強の開始時期や進め方には違いがあるでしょう。
2.中学受験のためにはどれくらいお金がかかる?
中学受験の準備について考えるときは、受験までにかかる費用を把握することも大切です。塾によって料金体系は異なりますが、3年間通った場合は一般的に200~300万円ほどかかります。これは夏休みなどの長期休暇に実施される特別講習を含めた金額です。特別講習は受験対策として重要になり、ほとんどの人が受講します。ですから、それを含めて計算しておいたほうが良いでしょう。また、最初のうちは月謝が高いと感じなくても、学年が上がるにつれて高くなっていくので注意しなければなりません。
集団指導の大手塾に通う場合、授業のスピードが早すぎて理解が追いつかない場合もあります。その対策として、個別指導塾や家庭教師も併用するなら1カ月あたり3~5万円ほど追加で費用が発生する場合もあるため、計算に入れておくことが大事です。電車やバスを利用して通うなら交通費が必要ですし、受験の時期になると受験料や検定料などの名目で出願費用もかかります。出願費用は私立校で2~3万円、国公立中学で5,000円ほどで、受験校が多くなると一気に総額が膨らむので気を付けましょう。このような塾以外の費用も踏まえたうえで、経済的な余裕を持って準備を進めていける状態が理想的です。
2-1.私立中学の学費は?
私立中学を受験するなら、合格した後の出費に関しても十分に注意しなければなりません。なぜなら、公立中学に進学した場合とは学費に大きな違いがあるからです。私立中学に通った場合、3年間で420万円ほどかかるのが一般的となっています。公立中学の3年間の目安は150万円ほどなので、3倍もの差があるというのが実情です。ただし、私立中学といっても具体的な金額はそれぞれ異なるので、気になる学校に関しては説明会やホームページなどで確認しておいたほうが良いでしょう。
なお、私立中学の学費が高額であるのは、入学費や授業料だけの影響ではありません。制服代や修学旅行費などの費用も高めであり、そのような諸経費だけでも150万円ほどの差があるのです。
3.中学受験をするメリット
中学受験に対して漠然としたイメージしか持っておらず、どのような点が良いのかよく分かっていない人も見受けられます。準備を始めるかどうかを検討するためにも、以下に紹介する具体的なメリットを把握しておきましょう。
3-1.高校・大学受験をしなくてもよくなる
中高大一貫の中学に進学すれば、今後は受験の準備をしてなくても併設の高校や大学にエスカレーター方式で進学できます。準備が不要な分だけ、社会に出る備えや部活動などに使う時間の確保が容易です。また、中学受験における上位校の多くは中高一貫であり、それらに進学した場合も高校受験をする必要はありません。6年という長期的なスパンで大学受験の計画を立てられることが強みです。たとえば、大学進学に熱心な学校は、速いペースの授業進行を計画しているケースがよくあります。中学と高校のカリキュラムを早々に終わらせて、余裕を持って大学受験の準備を行えるようにするためです。
3-2.質の高い教育が受けられる
中学受験に合格するには、試験の基準をクリアする点数を取らなければなりません。難易度が高ければ、合格して集まった生徒のレベルも高いということになります。したがって、そのような生徒たちを対象とする高水準の教育を受けられるというメリットがあるのです。たとえば、英語に関しては、ネイティブの先生が本格的な英会話を教える授業がよく行われています。また、生徒たちは中学受験という競争を経験しているので、入学後も周囲に対して自然と競争意識を持つようになります。それが向上心を育てることになり、ライバルに負けないように努力するので、必然的に学力がアップすることもメリットの一つです。
3-3.生徒・保護者への手厚いフォローがある
公立中学の先生は、すべての生徒に対して平等に接することを強く意識しています。そのため、学習面でも特別扱いするわけにはいかず、生徒ごとに細かくフォローしていくのは困難です。保護者に対しても同様であるため、悩みや不満を抱えていたとしても、基本的に特別な配慮をしてもらえません。一方、私立中学に進学した場合は、生徒も保護者も手厚いフォローを期待できます。なぜなら、生徒を立派に育てることや保護者の満足度を高くすることは、私立中学にとって集客に関わる重要な課題だからです。強い危機感を持っているからこそ、学習面や生活面に気を配って生徒と接するなど、きめ細やかな配慮が可能になっています。
4.中学受験をするデメリット
中学受験に関して、メリットだけでなくデメリットを知っておくことも重要です。後になって困らないように、準備の段階で実情を把握しておきましょう。どのようなデメリットがあるのか以下に紹介していきます。
4-1.経済的な負担が大きい
私立中学に進学すると、そうでない場合よりも出費が増えるので注意しましょう。受験の準備にも多くの費用がかかりますし、入学してからも公立中学より高額な学費がかかることになります。交通機関を利用して通学するなら、地元の公立中学に通う場合は不要だった定期代なども必要です。その他にも、寄付金などいろいろな諸経費が発生するため、家計への影響を考慮しなければなりません。授業のスピードは速いことが多いので、フォローのために塾などを利用するなら、そちらの費用も見積もっておくことが大事です。経済的な負担の大きさを念頭に置いて、資金繰りの計画を立てるようにしましょう。
4-2.通学に時間がかかる
中学受験をした場合、学校は徒歩で通えない距離にあることが一般的で、通学に時間がかかるというデメリットがあります。電車やバスを利用するのが基本であるため、通勤の時間帯とかぶることも多いです。通勤ラッシュの混雑に巻き込まれると、まだ体が未成熟な中学生には大きな負担になりかねません。長い時間をかけて学校に到着した頃には、疲れた状態になっている可能性もあります。そのようなリスクを避けるには、志望校を選ぶときに無理なく通える距離にあるのか調べることが大切です。同じ時間帯でも電車は下りと上りで混み具合が異なるので、実際に通学の時間帯に利用してみるなど、細かく確認しておいたほうが良いでしょう。
4-3.新しく友人関係を築く必要がある
公立中学に進学すれば、周囲に小学校からの友人がたくさんいる状態で学校生活をスタートさせられます。一方、私立中学に進学した場合、基本的に他の生徒は知り合いではありません。そのため、学校生活が始まってから新たに友人関係を築いていく必要があります。時間の経過とともに友人は増えていくのが一般的ですが、人見知りの性格だと最初は苦労するケースもあるので要注意です。中学受験をした場合の主な進学先は中高一貫校であり、同じ生徒たちと6年間一緒に過ごすことになります。友人関係の良し悪しによって、この長い学校生活の充実度は大きく変わるでしょう。そのため、積極的に良好な友人関係をつくっていくことが大切です。
5.中学受験の塾の選ぶ上でのポイント
中学受験の準備をする際に欠かせないのが、合格に導いてくれる塾を慎重に選ぶことです。とはいえ、近隣に塾がたくさんあると、どれを選択すれば良いのか判断できない場合もあるでしょう。ここでは、塾を選ぶ際にチェックしたほうが良いポイントを紹介します。
5-1.家からの通いやすさ
自宅から塾までの距離やアクセスの方法も大事なポイントの一つです。たとえば、混雑していない道を自転車で10分走るケースと、満員の電車に30分乗っているケースとでは疲労度が大きく異なります。通塾時間が長いと疲れやすくなり、塾で勉強をスタートするときの集中力を下げる要因になりやすいです。また、季節などにもよりますが、小学校が終わってから塾に通うと帰宅時は暗くなっていることが多いため、安全面にも十分に気を配らなければなりません。通い続けるうえで、安心できるルートの存在はとても重要になります。インターネットなどで調べるだけでなく、実際に訪れて塾周辺の治安なども確かめておいたほうが良いでしょう。
5-2.費用
塾に通う場合はいろいろと費用がかかります。月々の授業料だけに注目しがちですが、入学金や教材費などもかかりますし、授業料とは別に講習会や直前講座・模試の費用なども必要です。塾の規模などによって具体的な金額は異なりますが、諸経費も合わせると小さな塾でも年間で60万円ほどになります。また、学年が上がるごとに授業料も上がっていきますし、模試が増えてその費用を上乗せされることも多いため、先の出費について見通しを立てておくことが欠かせません。途中で塾を変更するという手もありますが、やはり一貫したカリキュラムで受験まで勉強するのが望ましいです。経済面も考慮して、通い続けられる塾を選ぶようにしましょう。
5-3.合格実績
塾の実績として、各中学に合格させた人数を確認しておきましょう。重要度は他のポイントよりも低めですが、入塾した場合の進路をイメージしやすくなります。志望校が決まっているなら、塾が発表している人数だけでなく、志望校全体の合格者の数を把握することも重要です。
6.スクールIEなら生徒一人ひとりのペースに合わせて学習ができる
中学受験の合格を目指すにあたり、準備期間や学習内容などに関して悩むこともあるでしょう。個別指導塾のスクールIEはマンツーマンの相談が可能であり、疑問点が多くてもすみやかに解消できます。生徒の成績や特徴を踏まえて、合格に必要な学習内容やスケジュールを用意してくれることも大きな特徴です。教室は全国にあるので、多くの人は塾選びの際に選択肢に入れられます。
また、開始の時期を柔軟に決められることもスクールIEの強みです。集団指導塾では決まったカリキュラムどおりに進行していくので、基本的には年度の最初から通わなければなりません。一方、スクールIEは個人に合わせて授業を進めるので、受講をスタートするタイミングは自由となっているのです。通い始めてからも、個人の学習状況によって授業量の調整や講習会でのフォローなどを実施してくれます。
7.中学受験の準備は早いに越したことはない
家庭や子どもの事情など、さまざまな要因によって中学受験の準備期間は変わってきます。とはいえ、保護者も含めて考えや行動に余裕を持つことは大切なので、先手を打っておくに越したことはありません。実際に準備を始めると、予想以上に多くのことをする必要があると気付くものです。ですから、先延ばしにせず、基本的には早めに取りかかるように心がけましょう。
執筆者:スクールIE コラム編集部
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