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【数学】高校数学の勉強法!問題が解けない原因や解決方法を解説
更新日:2023/01/19 公開日:2020/02/12
中学から高校に進むと、途端に数学を理解できなくなる生徒は少なくありません。高校数学が分からなくなる生徒には共通の特徴があり、マインドとテクニックに分けて考えてみると原因をつかめます。この記事では、高校数学を理解できるようになる方法や、どうしても数学につまずいてしまう生徒への解決策を紹介していきます。
1.高校数学と中学数学の違いとは
中学数学を得意としていた生徒が高校数学を理解できなくなくなるのは、勉強方法が変わっていないからだと考えられます。中学と高校の数学でもっとも大きな違いは、「公式の意味を理解していなくても解けるかどうか」です。高校数学では、公式を応用して難易度の高い問題を解いていきます。そのため、公式を丸暗記しているだけの生徒は論理的に数学を理解できず、取り残されてしまうのです。
2.高校の数学がわからない人の特徴
中学から高校に入って数学が分からなくなる人のポイントを以下にまとめました。心当たりのある生徒はこれらの特徴に自分をあてはめることで、どのタイプに該当するのかが見えてきます。
2-1.割合や比率の計算が苦手
高校数学では割合や比率について深く勉強していきます。これらの論理は小学校の算数が基礎となっているので、小さいころから得意だった生徒は比較的スムーズに理解できることが多いのです。逆に、小学校の時点で算数に苦手意識を持っていた生徒は、高校になってますますやる気をなくしていく傾向が顕著です。数学は段階的に学んでいく教科なので、基礎でつまずくと応用も理解ができません。高校に入ってさらに難しい割合や比率の問題と向き合っても、ついていけなくなるでしょう。
2-2.計算に時間がかかる
高校生になっても単純な計算に時間をかけてしまう人がいます。これらの生徒は本来ならすらすらと解けるはずの初歩的な計算式でさえ、答えを導き出すのに苦労してしまいます。このタイプは、数学そのものへの苦手意識が強いといえるでしょう。さらに、高校数学ではひとつの答えを求めるまでに、複数の計算式を組み立てなくてはいけないケースが少なくありません。そのひとつひとつに手間取ってしまうので、計算をテンポよく進められないのです。結果的に、計算の途中で道のりを見失ってしまい、答えを出すまでに体力が尽きていきます。
2-3.問題文を理解できない
「数字に弱いから数学が苦手」ともいいきれません。数学には少なからず文章の読解力も関係してくるからです。文章を読むのが苦手だと、文章問題が出てきたときに苦手意識を覚えます。問題の伝えようとしている意図がくみ取れず、間違った計算式を組み立ててしまったり、あきらめてしまったりします。そもそも、文章の意味をまったく理解できない生徒も珍しくありません。このタイプの生徒は数学と同じくらい、国語も苦手です。文章を読解する基本的なスキルが不足しているので、その点を克服してから数学を学ぶことが大事です。
2-4.公式の応用が苦手
中学の数学をこなせてきた生徒の中には、「公式を覚えれば簡単に問題は解ける」と思い込んでいるタイプがいます。ただし、彼らや彼女らの多くは高校に進んでから数学で壁にぶつかる傾向が顕著です。なぜなら、高校数学では公式の応用を主に求められるからです。公式を暗記していても、理論が身についていないと応用はできません。少し文章が変わったり、公式同士を組み合わせたりしなくてはいけなくなった途端、正しい解法を見失ってしまいます。そして、どの公式を使えばいいのか分からないまま、最後まで問題が解けないのです。
3.高校数学の向き合い方
数学についていけなくなった高校生は、数学への向き合い方を見直してみることが大切です。苦手意識を抱いてしまうと授業や自宅学習に集中できず、ますます理解が低くなっていきます。ここでは、数学と向き合う姿勢を解説します。
3-1.わからない問題は先生に質問する
高校数学では、すでに勉強した公式を応用しながら学習を進めていきます。そのため、分からない問題を自分だけで考えていても効率的ではありません。そのまま時間だけが経ってしまい、しかも問題も解けないという事態が起こりえます。それよりも、分からない箇所が出てきた時点ですぐ先生に質問をする習慣を身につけることが大事です。その場で1対1の指導を受ければ、あやふやだった部分を修正できます。授業中に大勢の生徒の前で発言できないようなら、分からない部分をメモしておきましょう。授業が終わってからメモを先生に見せて質問をすると、ピンポイントで苦手な箇所を克服可能です。
3-2.時間を決めて勉強する
数学の成績を良くしようと、長時間の勉強を計画する生徒もいるでしょう。しかし、無闇に時間を延ばしても身にならないケースが少なくありません。むしろ、かえってやる気をなくしてしまい、集中できないままダラダラしてしまうこともあるのです。数学を勉強するときは、時間を区切ったうえで集中することが大事です。たとえ短時間でも、真剣に課題へと取り組めば理解力アップにつながります。そして、勉強する分野ごとのスケジュールを決めておくとより進捗はスムーズになります。「これだけの範囲をこの日までに終わらせる」といった目標があれば、モチベーションを高められるでしょう。
3-3.自己分析する
勉強をしていても、そもそも「何が分かっていないのか」を理解していないと効率が上がりません。自己分析によって、数学の理解力を客観的に把握することも大事です。たとえば、過去に終わったテストを復習すると、自分の苦手分野が見えてきます。どのような問題を間違えたのか、自分の不正解にはどのような傾向があるのかを知ると、重点的に学ぶべきポイントを設定できます。さらに、「間違えたから勉強する」だけではなく、もう一歩踏み込んで「なぜ間違えるのか」まで考えることが肝心です。数学は段階をさかのぼって勉強しないと真の理解力が身につかないので、できない理由を徹底的に追求しましょう。
4.高校数学の取り組み方
問題を解くためのテクニックが分かれば、数学を克服できるようになっていきます。以下、高校数学におけるテクニックの一例を紹介します。
4-1.証明問題は答えからさかのぼる
高校数学では、証明問題に手を焼く人も多いでしょう。その理由として、「数式を順番に考えてしまっている」という点が挙げられます。証明問題を克服するためには、答えありきの状態で式をさかのぼっていくようにしましょう。なぜなら、証明問題の本質は「どうしてこの結論に辿り着くのか」という点にあるからです。答えを出すこと自体は、証明問題でそれほど大きな要素ではありません。結論の手前にどのような式が必要か、さらにその前にはと、さかのぼっていくとスムーズに解けます。
4-2.問題を図に変換する
高校数学は中学のころよりも文章が難しかったり、多くの要素が絡み合ったりしていてすぐに問題の意図がわからないこともあります。そのような際には、問題を視覚化してみましょう。図に置き換えていくとイメージをつかみやすくなり、問題文や数式だけを眺めているよりも理解が進みます。たとえば、「AはBではないがCである」といった言い回しを頭の中だけで考えるのはひと苦労です。ノートやテストの答案などに図を描くことで思考が進みます。そのほか、グラフ化して考えるのも有効なテクニックでしょう。
4-3.図形問題は直接書き込む
高校数学では、図形問題も複雑化していきます。文章や数式だけを眺めていると、計算の途中で「自分は何を求めているのか」と忘れてしまいかねません。そこで、導き出した数字はその場で全て図形へと書き込んでいきましょう。図形を確認すれば数字が分かる状態を作っておくと、情報を整理できます。長丁場になる問題であっても、方向性を見失わず最後まで計算を続けられます。
5.どうしても高校数学への苦手意識が消えない場合の対処法
精神的にも技術的にも数学を克服しようと努力したにもかかわらず、どうしても苦手意識が消えないのであれば強引な手段をとることも必要です。特に、大学受験を控えているケースでは悠長にかまえていられません。志望する学部によっては数学が必須科目となるため、理解が進んでいないと将来に影響します。塾に通うなどして、たっぷり数学と向き合う時間を作らなくてはいけません。
数学に取り組むやる気がなかなか起こらない生徒の場合は、集団指導塾ではなく個別指導塾に通うのが得策です。個別指導塾は講師が1対1で生徒と向き合ってくれるので、勉強時間を効率的に使えます。数学への地力が変わってくるため、成績が上がって苦手意識を解消できる可能性が生まれます。
6.高校数学がわからない人のための塾の選び方
塾によって方針や指導方法は全く違うので、目的に合った場所を選ぶようにしましょう。また、苦手な科目にもしっかり取り組めるかどうかも重要なポイントです。数学であれば、数学を重点的に勉強できる塾を探すようにします。ここからは、高校数学が苦手な生徒が通うべき塾の選び方を紹介します。
6-1.個別指導塾
高校数学への理解が深刻に遅れているのであれば、集団指導塾より個別指導塾が向いています。集団指導では全体のペースを守って授業を進めなくてはいけないため、途中で質問をしても多くの時間を割けません。一方、個別指導塾であれば分からない部分について、納得できるまでじっくりと向き合ってくれます。それに、個別指導塾は生徒それぞれの苦手分野に対応が可能です。数学は1カ所でつまずくと他の部分も分からなくなっていく教科なので、過去にまでさかのぼって教えてくれる個別指導塾なら、理解があやふやなところも修正していけます。
6-2.柔軟な学習計画を立ててくれる塾
原則的に、塾に通い始めると学習計画を立ててもらえます。学習計画とは生徒の成績向上のために行っていく授業内容をスケジューリングしたものです。ただ、学習計画は内容が詰め込まれていればいいというわけではなく、生徒に合っていないと結果につながりません。そして、生徒の得意分野や苦手分野は時期によって変わっていくので、最初に作られた学習計画が最後まで有効とも限らないのです。
塾を選ぶ際には、学習計画をこまめに見直してくれるところがおすすめです。また、生徒の理解度を頻繁に気づかってくれる塾が理想です。定期的に面談を行ったり、進路相談をしたりしているかどうかは大きな基準となるでしょう。
6-3.苦手科目だけを選択できる塾
どのような授業を受けられるかは塾によっていろいろです。たとえば、受けたい教科だけを選んで通える塾も珍しくありません。一方で、「英語」「国語」「数学」のように、複数の教科がセットになっている塾もあります。数学だけを重点的に勉強したいのであれば、他の科目とセットになっている塾に通っても非効率的です。また、部活動などに所属している場合、そちらの時間を無駄に削ってまで塾に通うという状況が生まれてしまいます。数学だけを勉強したい生徒は、1教科だけでも通える塾を探しましょう。
6-4.相性の良い講師がいる塾
高校生が通う塾は、講師との相性も重要です。この場合の相性とは、性格面と学力面の両方を意味します。まず、性格的に相性がいい講師がいると、授業中に質問をするハードルが下がります。その場で疑問点を聞けるため、学習を進めていっても取り残されることがありません。また、講師といる時間が楽しいので塾に行くモチベーションも上がります。講師が生徒を上手に鼓舞してくれれば、自宅に持ち帰る宿題なども頑張ってこなすようになっていくでしょう。
ただし、性格がどれだけ合っても、講師の指導能力が一定レベルになければ成績アップは実現しません。授業と関係のない話ばかりで盛り上がって、肝心の指導がおろそかになるような講師もいます。信用できる講師がいるかどうかは、体験授業によって見極められます。体験機関の間に講師との相性はもちろん、塾の雰囲気や通学の手間なども確認しておきましょう。
7.高校数学を「わからない」から「得意」に変えよう
中学ではポイントを押さえて数学を理解できていた生徒も、基礎を怠っていると高校に入ってから挫折することがあります。高校数学は中学よりも深い部分を教えていくので、理論をしっかり頭に入れておかないと応用問題を解けないのです。まずは高校数学への向き合い方や問題を解くうえでのテクニックを覚えるところから始めましょう。それでも、なかなか苦手意識を克服できない場合は塾に通って講師のサポートを得ることが重要です。
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執筆者:スクールIE コラム編集部
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