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【高校受験】時期別と教科別での勉強法を紹介
更新日:2022/02/25 公開日:2020/07/16
高校受験にあたり、どの程度の勉強をすればいいのか悩んでいる受験生は少なくありません。本人はもちろん、保護者の中にも気になっている人は多いでしょう。効果的な受験勉強を実践するためには、いくつかのコツをおさえたうえで計画的に学習を進めることが大切です。そこで、受験生の不安の種である受験勉強について、時期や教科ごとに細かく紹介します。
1.【時期別】高校受験対策の勉強法
高校受験を成功させるには、漠然と勉強を続けるだけでは対策として不十分です。入試までの期間を区切ったうえで、綿密な計画を立てながらステップアップしていく勉強法をとり、確実に土台を固めていきましょう。ここでは時期ごとにどのような勉強をするべきかを詳しく解説します。
1-1.中学3年の夏休みまで
学校により方針は異なるものの、ほとんどの中学校では3年生の夏休みの直前まで部活動が続きます。そのため、最終下校時刻が遅くなったり、土日など学校がない期間も練習時間が長くなったりする可能性が高いです。しかし、高校受験においては試験の点数だけではなく日頃の成績も重視されます。そのため、定期テストへの対策や授業の復習も念入りに行わなければなりません。
なお、受験対策も見据えて、3年生だけではなく1~2年生の範囲も復習しておく必要があります。勉強時間の目安としては毎日の復習は1日2時間以上、定期テストの前は1日5時間を目標にするとよいでしょう。
ただし、目安に従って勉強を続けていれば、必ずしも合格するとは限りません。本人の学力や志望校の難易度に応じて臨機応変に時間を調節することが大切です。また、受験対策を重視するあまり部活動にあてる時間を制限してしまうと、かえって受験に向かって気分を切り替えるきっかけを失ってしまう可能性があります。
精一杯やりきったという自覚と達成感を得られるよう、子どもの部活動を応援しながら体調管理を徹底するなどのサポートをするのも親の大切な役割です。並行して、志望校を選ぶにあたり資料の取り寄せや、学校見学会や説明会への参加申し込みなども夏休み前から始めておきましょう。
1-2.中学3年の夏休み
部活を引退した夏休み以降は、いよいよ受験勉強に本腰を入れる時期に突入します。まずは日常的に勉強する習慣をしっかりとつけましょう。入試問題には9月以降に学校の授業で習う範囲も含まれるため、夏休み中に復習をしておかないと、その後の受験勉強がより大変になってしまいます。
夏休みの期間を利用して、1~2年の範囲も忘れずに復習しておかなければなりません。夏休み中の勉強時間は夏休み前よりも少し長めにとり、1日6~8時間を目安にするとよいでしょう。さらに、勉強の合間に志望校の説明会や学校見学会にも行ってみることで、受験生としての自覚が芽生えます。受験勉強へ向かうモチベーションの向上にもつながるでしょう。
入試直前まで受験対策を継続できるよう勉強する力を養うためにも、夏休みにどれだけ頑張れるかは非常に重要なポイントです。夏休みの期間は相対的に学習時間が増えるため、1日あたりの勉強時間が5時間以下だと、学力は上がったとしても偏差値や順位が下がってしまう可能性があります。夏休み中にこれまでの復習を完了させることを目標に、集中して学習に取り組みましょう。
1-3.9月から冬休みまで
9月以降は基盤をしっかりと固めるため、学校で習った範囲の復習はもちろん、夏休みの期間に終わらなかった復習も並行して行いましょう。万が一、復習が完璧に終わっていなかったとしても、志望校の過去問などを解き、苦手な分野のあぶり出しと対策を行うことも重要です。特に、偏差値が高い学校を目指している場合は、難易度が高い問題も進んで解いていく習慣を身につけなければなりません。勉強時間の目安は1日あたり3~5時間と、夏休み中よりも大幅に減ってしまいます。
そのため、十分に受験勉強をしている人と、対策が足りていない人との差がはっきりと見えてくるのもこの時期です。また、実力テストや模試を受ける機会も増えます。テストの結果をしっかりと分析し、苦手な分野を確実に理解したうえで勉強を行うことが重要です。多くのテストには、結果を示す表に苦手な単元に関する情報が詳しく書かれています。しっかりと目を通したうえで受験対策の参考にしましょう。
1-4.冬休みから入試まで
冬休み以降はこれまで復習してきた内容を踏まえ、学習の基礎が固まりだします。この時期からは応用問題や過去問題にも積極的に挑戦しましょう。たとえ初めて過去問に触れたときにわからない問題があったとしても、徐々に解けるようになっていけば問題はありません。決して焦らず、一度間違えた問題は丁寧に見直し、次に同じ問題が出てきたとしても確実に解けるよう対策を行うことが重要です。
偏差値が高い学校の入試では、正答率が20%程度の問題が出ることもあるため、できる限り難易度の高い問題に多く触れ、解き方を説明できる程度に慣れておく必要があります。問題集や参考書の解説を読んでも問題の内容や解き方が理解できないときには、学校や塾の先生に相談してみるのも良いでしょう。復習や模試などを通して判明している苦手分野については、単元ごとに集中して勉強に取りくんだほうが、効率よく点数を上げられます。勉強時間の目安は平日なら5時間程度、休日は8時間程度です。
2.【教科別】高校受験対策の勉強法
ここまでは計画的に受験勉強を進めるための方法について説明してきました。しかし、具体的にどのような勉強方法をとればいいのかわからないという人もいるでしょう。そこで、この段落では効果的な受験勉強の方法を教科ごとに紹介します。
2-1.国語
国語の勉強においては、まず漢字や古文の単語、文法などを暗記し、基礎的な知識を確実に定着させていくことが重要です。文法については市販の問題集などを参考に、出題頻度が高いものから優先的におさえていきましょう。長文問題については、一朝一夕で点数を上げることはできません。なるべく多くの長文問題を解き、読解力を身につけていくことが効果的な勉強法といえます。
ただし、闇雲に数をこなすだけでは意味がありません。受験勉強では演習問題を通して解き方を身につけることが非常に重要です。問題を解いた後は必ず解説に目を通し、納得できるまで丁寧に確認しましょう。解説を読んでもわからない問題は先生に説明を求めるなど、しっかりと理由を理解することが大切です。
2-2.英語
英語の勉強も国語と同様、英単語と文法の知識を安定させることから始まります。英文法は例文ごと暗記することで使い方も理解できるため、応用力も身につくでしょう。長文問題では、最初に設問に目を通す習慣をつけておくことで、効率的に問題が解けるようになります。制限時間内に解答するために、なるべく多くの長文問題をこなすよう心がけましょう。
リスニングについては、とにかくネイティブの英語に触れる勉強法が効果的です。通学の時間などを利用してリスニング用の教材を聞くなど、普段から英語に慣れておく必要があります。教材はネイティブの英語が聞けるのであれば、高校受験専用のものに限らず、一般的なリスニング用でも問題はありません。
2-3.数学
数学の勉強において、問題集選びは非常に重要です。偏差値50~60の学校を目指すのであれば、基礎問題を重点的に収録した問題集を中心に解いていきましょう。偏差値60以上の学校を受験する場合は、基礎だけではなく応用問題が充実している問題集が欠かせません。解けない問題があれば解説を読み、それでも理解できなければ数学に強い友人や先生に相談してみるとよいでしょう。
なお、数学は公式そのものを暗記すれば必ず解けるというわけではありません。重要なのは、どの公式に当てはめれば解けるのかを素早く判断することです。確実に点数を上げるためにも、できる限り多くの問題を解き、さまざまな出題パターンに触れておきましょう。
2-4.理科
理科と社会はいずれも勉強するほど点数が上がる科目です。少なくとも3回以上は問題集を解くことを目標に、可能な限り多くの問題に触れるよう意識して対策を立てるとよいでしょう。なるべく効率よく勉強するためには、自分にとって解きやすい時間の使い方を覚えることも重要です。
たとえば、過去問を解く際は、暗記した知識が問われる問題を先に終わらせ、後から計算問題を解くといったパターンをある程度決めておくのも一つの方法です。なお、理科の問題は都道府県ごとに出題傾向が異なります。出題頻度の多い単元と数年間隔で出題される単元、新設の単元は出題されやすいというように、ある程度の傾向が決まっているため、事前に情報を確認しておきましょう。
2-5.社会
勉強した分だけ点数が上がりやすい社会は、しっかりと押さえておけば受験を有利に進められる重要な教科です。まずは問題集を活用して、単語を確実に暗記していきましょう。地理ではグラフの問題が出題されるケースが多いため、グラフを読み解く練習も欠かせません。歴史では単語よりも流れを覚える必要があります。歴史的に重要な出来事と時系列、年代を意識しながら学習を進めていきましょう。
また、社会も理科と同様、都道府県ごとに出題傾向がある程度固まっているため、必ず調べていきましょう。特に、頻出の単元と数年間隔で出題される単元、新設単元は押さえておいたほうが無難です。
3.高校受験の勉強のポイント
受験勉強にあたり、問題集や参考書を活用する人は多いでしょう。しかし、漠然と問題を解いているだけで成績が上がるとは限りません。ポイントをしっかりと押さえたうえで、効率よく勉強を進めることが重要です。ここからは高校受験の勉強を行ううえで押さえておくべきポイントを紹介します。
3-1.自分の成績を把握する
高校受験の勉強を本格的に始める前に、自分の成績を把握しておきましょう。まずは今の自分の成績と志望校の難易度を照らし合わせ、どの程度の実力をつける必要があるのかを分析します。また、これまで勉強してきた内容が、どの程度浸透しているのかを的確に見極めることも重要です。
特に、中学2年生までに勉強した内容を理解できているかという点はしっかりと把握しておきましょう。万が一、理解できていない部分があれば、中学3年の夏休みまでには復習を終える必要があります。苦手な教科があれば、克服できるよう重点的に学習するなどの工夫も必要です。
3-2.基本問題でのミスを減らす
基礎問題の正答率は、合否を大きく左右します。正答率を上げるためにも、なるべく多くの演習問題を解き、実践を通して基礎問題の解き方を確実に定着させていきましょう。たとえば応用問題を解く前に、漢字や英単語の書き取りや簡単な計算問題などの基礎問題を解く時間を設けるのも効果的です。
また、ミスを減らすためには、自分なりに解き方のパターンを作ることも重要です。たとえ同じ問題でも、解き方の手順が毎回異なると、ミスをする可能性が高くなってしまいます。特に、数学は自分なりの解き方を踏襲しながら問題を解いていくことで、正答率の向上につながるのです。
3-3.国・数・英は毎日触れる
理科や社会などの暗記科目は点数が上がりやすいのに対し、国語と数学、英語は比較的点数が上がりにくい教科です。そのため、暗記科目を優先的に勉強しようと考える人も多いでしょう。
しかし、国語、数学、英語の3教科は、それぞれに解き方のコツがあります。毎日継続して問題に触れていないと、記憶から問題を解くコツが失われてしまい、以前は解けたはずの問題も解けなくなってしまうのです。感覚を鈍らせないためにも、毎日問題を解き、コツを忘れないようにしましょう。たとえば、過去問題集の大問から一問選んで解いてみたり、英単語の暗記や計算問題をしたりするのも一つの方法です。
3-4.理・社はやった分が点数につながる
理科と社会はなるべく多く暗記をするほど点数が上がります。英語や数学は、覚えた文法や公式を使えるようになるまである程度の練習が必要です。しかし、理科と社会は覚えた単語や年号をそのまま答えれば点数につながります。過去には社会科の試験が始まる前の休憩時間に参考書で見た年号が、そのまま試験に出て2問ほど正解したという事例もありました。試験が始まる直前まで、一つでも多くの知識を吸収するというつもりで勉強に取りくみましょう。
4.学力や自分の特性に合わせた方法で勉強しよう!
入試が近付くと気持ちばかりが焦り、どのように受験対策をすればいいのかわからなくなってしまう人も少なくありません。時間がないときほど焦らず自分のペースを守りながら効率化を目指すのが、受験成功への近道といえます。スクールIEでは、生徒の個性や学力に合わせた指導が可能です。受験対策に悩んでいる人は、一度無料体験に申し込んでみてはいかがでしょうか?
執筆者:スクールIE コラム編集部
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